先日、神戸Tシャツ製作所さんが「SEO業者に35万円払ったが、最悪な結果となったのでブログをはじめました」という投稿をされて、ネット上で話題になっていました。
自分のクライアントの会社様にも、自分のところにも「SEO業者」からの営業電話はかかってきたことがあります。(最近は自分の方にはかけてきてくれないので、寂しいです)
あるある話だなと思うので、遠藤の見解を書かせていただこうかなと思います。
SEO業者の電話営業について
SEO業者が電話営業することについて、大宮のコワーキングスペース7Fのオーナー星野さんがFacebookに投稿されていました。
そもそも電話でSEOの営業をしているという点で、本当にSEOの実力があれば、SEOでSEOの仕事が取れるはずで、インバウンド営業になるはずで、電話のようなアウトバウンド営業にはならない。
また、本当に検索で上位に来れるのであれば、コンサルティング業ではなくて、自社サイトとして運営して収益化を図るはず。
その辺りオカシイなって事業者判断として思わないとだけど、この記事が書けたからネタ記事として良い感じになったのかなと(笑)。
/引用元:星野 邦敏さんのFacebook投稿より
星野さんの意見に、僕も99%賛同です。
1%はなにかというと、検索結果で上位表示することは、ニーズが顕在化している人に対して有効なんですが、「検索をしない人」には、すごく弱いです。広くコンテンツを用意して潜在ニーズを掘り起こすというやり方もありますが、そもそもSEOという言葉すら知らないし「WEBってなに?」「ネットで検索?」というWEBリテラシーがほぼゼロの人たちには、オフラインでアプローチするのが効果的なのも理解できます。
問題は、電話営業しているのが、劣悪なSEO業者であってSEO会社(僕はSEO業者とSEO会社と呼び方を変えてホワイトかブラックかを区別しています)ではないことですね。
また「WEBサイトを運営して収益化を図るはず」というのは賛同できる部分とそうでない部分もあります。儲けることだけを考えている人なら「収益化を図る」という方へ進むと思うのですが、「方法がわからなくて困っている人」の手助けをしたい、自分が少しでも役に立てるのならと「正義感」や「善意」でやっている場合と一緒くたにはしづらいなとも思います。
結局は「やる側」の理念やビジョンの問題なのかな…話が難しくなってきた。
某業者のプログラム内容について
神戸Tシャツ製作所さんの記事に登場する「某SEO業者」が提示しているプログラム内容で違和感を感じるところ。
2 内部対策として、コンテンツSEOを狙うべく、プロのライターが対象キーワードに基づき、見出しタグの最適化も行った上で原稿を作成していく。 ボリュームとしては、1記事600〜2,000文字を、5キーワード×2記事=10記事。 これらをサイト内に配置する。/引用元:SEO業者に35万円払ったが、最悪な結果となったのでブログをはじめました
見出しタグに最適化云々の前に大事なことがあるし、10記事しか書かないの?そもそも僕はライターに外注することにリスクを感じています。本当にプロのライターさんで下調べを十分にして、業界の知識やペルソナの理解も十分にできている人が書くならありかもしれませんが、このレベルで書いてもらうには、それ相応のフィーを支払わなければなりません。
業界や商品に対して、一番の愛情や情熱を持っていて、且つ詳しいのは、その会社(SEO業者に依頼する側)であると僕は考えているので、コンテンツ作りはインハウスをベースに取り組むべきです。
プログラム内容の3~6に関しては被リンクを作るためにWEBサイト(サテライトサイト)を別に作るのはナンセンスです。
サテライトサイトは外部対策ではない
ペンギンアップデートがあっても、今でも被リンクは重要です。(重要でなければペンギンアップデートなどしないでしょう)
被リンクは重要だ!と聞くと、「どうしたら楽して被リンクを得られるのか」を考え始める人がいますが、それが間違いです。
被リンクを得るには?の解答は1つです。「人が誰かに紹介したいと思うコンテンツを作ること」です。それ以外にありません。どんなコンテンツを作れば「紹介したい!」と思ってくれるかを考えましょう。
参考:なんとなく被リンクを理解していませんか? – YouTube
被リンクを得るために、リンクを貼るWEBサイト(サテライトサイト)を作るというのは、ズレています。わざわざ別サイトを作らないと被リンクを得られない時点でOUTです。
良いコンテンツを作っていれば被リンクは自然に集まります。被リンクとは自然に集まるものです!自分たちで作るものではありません!
被リンクを自作することが、どれだけハイリススクであるかをよく考えましょう。
サテライトサイトについては熱くなりそうなので、動画にしてメールマガジンの「裏話」にしようと思います。(←やり方がイヤラシイ。笑)
サテライトサイトを考えている人は次の記事を一読をオススメします。
参考:【必見】SEOに強いサテライトサイト制作とは?知っておきたい5つの事
内部対策でコンテンツ作りは最後
内部対策=コンテンツ作りというのは、間違いではありませんが、僕の中で内部対策の最後にやるのがコンテンツ作りです。
WEBサイトの構造やソースコードなど内部対策で、コンテンツ作りよりも、まず先にやるべきことがあります。
文脈が支離滅裂
AdWordsキーワードツールなどを利用して、苦労して選んだキーワードは含まれているものの、文脈の展開が支離滅裂なんですよ。/引用元:SEO業者に35万円払ったが、最悪な結果となったのでブログをはじめました
いわゆる「ワードサラダ」ですよね。人間を無視しちゃダメ。ゼッタイ。
参考:【厳選】これは本気でやっちゃダメな8つのSEOスパム | WEBマスターの手帳
トラフィックの無いゴミサイトからの被リンク
意味ないですよね。サテライトサイトの話に戻ってしまいますが、WEBだから世界が変わると考えるのではなく、普通に考えましょう。一般的な実社会だったら?と考えましょう。
「雑誌に載りました!でもその雑誌のことを誰も知らないし、誰にも読まれていません!」←意味ないですよね?
ウェブマスターツールで被リンクが確認できない
Googleが提供しているウェブマスターツールで確認できなかったら、意味ないでしょう。目的が「人の流入」ではなく仮にも「ロボットの流入」なんですから。
最後に
仮にSEO対策がうまくいって、常にどのページも検索上位にヒットして、アクセス数がすごい数値を示したとしても、サービスの内容がユーザーにとって魅力的でないなら、最終的に誰もお金を払わないですよね。/引用元:SEO業者に35万円払ったが、最悪な結果となったのでブログをはじめました
対策にお金を掛けたくないのであれば、手間を惜しまずに良質な記事を書く。/引用元:SEO業者に35万円払ったが、最悪な結果となったのでブログをはじめました
僕もそう思います。
9時間もかけて、情報を公開してくれた神戸Tシャツ製作所さんには感謝です。この情報自体が、被害者を増やさないためにすごく価値があると思いますし、SEOの啓蒙にもつながることを願います。