WEBマーケティングやソーシャルメディアマーケティングなど自社もWEB活用に取組みたいと思い、セミナーに参加する(社員をセミナーに参加させる)企業も多いと思います。
施策の取組む際にセミナーで紹介された事例を参考にしているかと思いますが、実はこの事例紹介が落とし穴です。
成功事例を表面的にマネしてるだけ
「その事例はその会社がそのフェーズ(段階)だからできてるだけで、うちはそのフェーズ(段階)じゃない。そのフェーズにどうやっていくのか教えて欲しい」なんてことありませんか?
成功事例に潜む落とし穴
多くの人はこの意識がなく、ただ表面的な所しか見ていません。表面的な所をマネしたところで、事例と同じような成果がでるわけがありません。
自分は成功事例として紹介されている事例から学ぶ時や人の話を聞いている時に必ず意識していることがあります。
自社で本当に再現できるのか?
例えば、Facebookページで綺麗な写真を投稿し続けたらいいね数、リーチ数が上がりました(架空の話です)という事例があった場合。「よし!自分たちも綺麗な写真を投稿しよう!」というのが成果を出せない典型例です。
成果につなげるにはどうしたらいいのか?今回の場合はFacebookページの背景を観る必要があります。背景とは地盤(またはフェーズや段階)のことです。その施策をする前の状態がどうであったのかということです。
施策をする前のいいね数やリーチ数などです。もともといいね数が多くてリーチ数も高ければ、ちょっとしたことでも大きな変化が生まれるでしょう。
もっと簡単な例としては、「有名な大手企業がブログを開設して社長のプライベートを記事として公開したら1日に10万PVが集まった(架空)」という事例があった場合に「そうか!社長のプライベートを記事にすればいいのか!」というのが成果が出ないタイプです。
なぜかは、お察しがつくのではないでしょうか?ここのポイントは「有名な大企業」であることです。もともと大企業の場合にブランディングが出来ているので認知度や知名度が高い。この地盤がある状態でブログを開設しているということを認識しなければいけません。
成功事例になる前の状態を観る
当然、再現性の高い事例であれば、その事例の施策を取入れれば成果もでるでしょう。しかし、多くの場合は成果を上げた企業と自社とは地盤が違うのです。
成功事例から学ぶときは、成功している企業が施策をする前の状態と今の自社の状態を比較することが必要です。
施策前の状態と自社の現状とに大きな差がある場合は、その事例は自社にとって再現性が低くなる。
海外の事例も同じです。海外と日本では文化、習慣が異なります。アメリカと日本ではfacebookとtwitterの使い方が根本的に違います。
もともと影響力があり、知名度も高い、ファンも多い著名人が新しいことを始めれば、施策に関係なく人は集まります。
マネできない施策「先行者利益」
また成功事例には「先行者利益」によって成功している場合があります。特にWEBでは顕著です。
例えばFacebookでも初期の段階(facebookページが登場してすぐ)に施策に取組んだ場合、他にやっている人が少ないので成果になりやすいですよね。
先行者には競合が少なく、やることの全てが事例になる利益があります。
これは後発者がいくら施策を真似したところで同じ成果を得るのは難しい。
大事なのは応用(自社に最適化)すること
特に中小企業の場合には成功事例となる企業とは地盤がかなり異なります。ほとんど地盤がないゼロスタートの場合、成功事例からなぜ成功したのか?を施策だけでなく、その背景(成功するための地盤)もしっかりと認識ししましょう。その上で
- 自社で再現できるのか?
- 自社ではどう取入れたら良いのか?
- 成功事例の施策を自社向けにどうカスタマイズできるのか?
というように事例から成果を上げている企業とは、そもそも事例になるのか?再現性はあるのか?その施策をどう自社で活かせるのか?と頭に汗をかきましょう。御社も他のコピペ施策ではなく、事例を自社に最適化して、ウェブマーケティングに取組んでみてはいかがでしょうか。