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ユーザーの声を管理しようとする広報が企業ブランドを崩壊させる

ユーザーの声を管理しようとする広報が企業ブランドを崩壊させる

インターネットやSNSで、自社についてや、商品、サービスについて、ポジティブな内容だけでなく、ネガティブな内容が書かれることがあります。

とくにネガティブな投稿に対して、どう対応するのかは、その会社のブランドイメージを大きく左右します。

今回の内容は、広報だけでなく、Web担当者やSNS担当者、コミュニティマネージャーにとっても、真剣に考えなければなりません。

ユーザーの声を管理しようとするのは愚の骨頂

広報としては、自社にとってプラスとなる「ユーザーの声」は大歓迎だと思います。SNSやブログで、自社についてポジティブに書かれることは好意的に受け入れられるでしょう。

ですが、逆にマイナスとなる「ユーザーの声」は、企業にとって受け入れづらく、拒否してしまいがちです。

自社の商品やサービスを利用した人が、その人の感想をシェアしているわけですから、その内容が企業にとって、悪いものであっても、その声を消すのは、たんなる隠蔽で、とても神対応とはいえません。

企業がインターネットネットやSNS上の声(個人の見解や受け取り方)に口を出すのは、根本的に考えを改めるべきでしょう。好きになるのも嫌いになるのもユーザーの自由です。どうしても、なにか言いたいなら、自分たちの声(ブログやSNS)で主張するべきです。

しかし、残念なことに、インターネットに出る情報の全て(ユーザーの声だけでなく)を管理しようとする「広報」は多くいます。

  • 自社について、こういうことは書かないでほしい
  • この投稿を削除してほしい

このような連絡を投稿者に対してする広報の話は、Web関係の仕事をしていれば、一度や二度は聞いたことがあるでしょう。

私も、誰もが知っている企業から、そういった連絡を受けた人を何人か知っています。企業が、個人の意見(ブログ記事や投稿)に口を出すなんて、もってのほかなのですが…

遠藤

私の中のブラックリストには、企業としての態度や対応が理由で載っている会社があります。その会社やサービスについては、世間的に有名なサービスであっても、WEBマスターの手帳で取り上げたり、紹介することはありません。

もちろん、情報が間違っているとき(金額が間違っている、住所が間違っているなど)は、正しい情報に修正してもらうように連絡することは問題ないでしょう。

しかし、自社の商品やサービスの利用者や、外部の人が、その人が感じたこと、思ったことをSNSで発信しているのを、あなたの感じ方は間違っている!と圧力をかけるのは適切なのでしょうか?

東芝という会社が、「メディアコントロールしたいと思っている」というのを世の中に知らしめてしまった。と、同時に「これから出る情報は、メディアコントロール配下なので嘘かもしれません」ということになる。
出典元:東芝の人事部は、広報をどんな仕事と思っているのだろう? | AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議

企業がどういう対応をするのかが見られている

その企業に対する印象は、ユーザーの声よりも「企業がどう対応するか」によって、ブランドイメージが決まると認識すべきです。

SNSで炎上が起こったときでも、そのクレームや炎上に対して、その企業がどういう態度で、どんな対応をするのか、多くの人が見ています。

つまり、その企業が試されているわけです。

ネガティブな投稿についても、拒否や反発をするのではなく、その内容を受け入れて、誠意を持って対応すれば、その企業への印象はよくなるでしょう。

私も、過去に「ネガティブな投稿(クレーム)を消したい」と言うクライアントの社長に「それだけはやってはいけない!」と徹底的に反発したことがあります。

みんなが見ている場で、誠意のある対応をする(もちろん、同時にオフラインやDMなどでも誠意を持って対応する)。そして、解決後もネガティブな投稿を消させたりせずに、その投稿を通じて、企業がどういう対応をしたのか(どういう企業なのか)を見てもらえるようにしておく。

飲食店やサービス業の方なら、お分かりになると思いますが、ネガティブな発言をしている(クレームなど)人は、適切に対応をすれば、いっきにファンになってくれることがありますよね。

ユーザーの声を削除するのは火種を生むだけ

私が、愚の骨頂の対応だと思っている事例は「Wantedly(ウォンテッドリー)がDMCAを利用して、記事を消した」できごとです。

Wantedlyについてネガティブな内容を書いた記事に対して、真っ向から誠意を持って対応するのではなく、DMCA申請を使って、対応するといく悪手をとりました。

DMCA申請は画像の著作権違反を問題視してとのことですが、インターネット上で多く流布されているような画像へのDMCA申請であって、実際は悪評隠蔽の意図であることは明白です。
出典元:DMCA悪用はなぜ問題なのか – ウォンテッドリー社の悪評隠蔽事例 – web > SEO

DMCAを使って、消そうとした結果、炎上が起こり、SNSでも多くのネガティブな投稿が生まれました。くしくも自分で自社の評価を下げ、さらにそれを広めてしまったわけです。

遠藤

私もこの一件以来、Wantedlyはアカウントを削除して利用するのをやめました。

臭い物に蓋をする、隠蔽をしてもいいことはありません。

インターネットで一度公開されてしまったものは、隠蔽できるものではありません。隠そうとしても「隠そうとしている!」と、火に油を注いで、大火傷を負うだけです。

仮にインターネットやSNSからは消すことができたとしても、オフライン(世間ば話や飲み会など)で「〇〇会社に消された」という話は広がるでしょう。

インターネット上にある、ユーザーの声を管理(コントロール)しようとするのはやめましょう。企業ブランドを向上させるどころか、墜落させるだけですから。

誹謗中傷や事実無根には厳正に対処しよう

すべての声を受け入れろというわけではありません。なかには厳正に対応すべき場合もあります。

悪意のある投稿や、誹謗中傷、事実の伴わない投稿(嘘やフェイクニュース)などには「削除」という選択が適している場合もあるでしょう。

その際にも、コソコソと影で対応するのではなく、弁護士に相談をして、正々堂々と対処することをオススメします。