WEBサイトだけでなく、YouTubeやFacebookなどソーシャルメディア向けに動画コンテンツを作りたいと考えている担当者の方は多いのではないでしょうか。
Yahooが行った調査によれば、動画マーケティングに取り組んでいる企業の6割以上が効果を感じており、予算も増えていると回答しています。
参考:動画コンテンツを活用している企業の担当者4,120人への調査結果から浮かび上がった活用方法と課題 | Yahoo!マーケティングソリューション | Web担当者Forum
動画を活用する企業が増えていますが、なかには自社内で動画を作っている企業も多いでしょう。そんな企業の担当者さんのために動画を作るときに知っておいたほうがいい「動画データ」について、ご紹介したいと思います。
動画づくりに欠かせない4つのポイント
動画コンテンツを作成するときに知っておいたほうがいいことが4つあります。どれも動画コンテンツを形成する大事な項目です。またソーシャルメディアにアップロードするときにも気にすべき項目です。
- ファイル形式の種類
- 画質
- フレームレート
- ビットレート
もちろんクオリティの高い動画を作ったり、動画マーケティングで成果を出すためには、もっと沢山のことを知っておく必要がありますが、この4つは基本のキですので、頭に入れておきましょう。
動画のファイル形式
まずは動画のファイル形式です。画像であればJPEGやPNG、Gifなどのファイル形式がありますよね。
動画にも同じようにファイル形式があります。動画の編集ソフトやアップロードするソーシャルメディアによって対応しているファイル形式が異なるので、注意が必要です。
形式 | 特徴 |
---|---|
.mp4(MPEG4) | 一般的なファイル形式 |
.mov(.qt) | Apple(QuickTime)での標準形式 |
.avi / .WMV | Microsoft(Windows)での標準形式 |
.mpg / .mpeg | DVDで使われている形式 |
.flv | Flashで使われている形式 |
各ソーシャルメディアの対応しているファイル形式
YouTube、Facebook(Instagramも含む)、Twitterは大抵の動画形式に対応していますが、アップロードできない場合には動画形式が対応しているかチェックしてみてください。
- YouTube でサポートされているファイル形式 – YouTube ヘルプ
- どのような形式の動画ファイルをアップロードできますか。 | Facebookヘルプセンター
- Twitterで動画を共有または視聴する | Twitterヘルプセンター
動画の画質(解像度)
続いて「動画の画質(解像度)」です。動画の解像度が低いと映像が荒くなってしまいます。せっかくの動画を見てもらうのですから、キレイな映像でみてもらいたいですよね。
- SD画質:480p(画素数:720×480)
- HD画質:720p(画素数:1280×720)←16:9
- フルHD:1080p(画素数:1920×1080)
- 4K:2160p(画素数:4096×2160)
※画素数の単位はpx(ピクセル)です。
最低でもHD画質はほしい
個人的には、2016年7月時点では、HD画質であれば十分だと思っています。というのも画質が良くなれななるほど、データ量も多くなり、重くなるからです。
WEBサイトで画像の解像度が高すぎると、表示スピードが遅くなりますよね。同じように動画もデータが重いとそれだけ再生するのに不可がかかってしまいます。
YouTubeでは「再生」を最優先にしており、視聴者のネット通信が重い(遅い)場合に画質を自動で下げる対応をとっています。
補足:YouTubeは動画をアップロードした直後の再生は画質が低くなります。時間が経つとアップロードした動画の画質で再生されるようになります。
フレームレート
フレームレートを理解するには「パラパラ漫画」を思い浮かべるのがわかりやすいです。パラパラ漫画は1枚1枚の静止画を、次々に続けて見ることでイラストが動いて見えますよね。
動画もパラパラ漫画と同じです。音声データ付きの静止画をパラパラ漫画のように見せています。そして1秒間に何枚の静止画を見せるか(使うか)がフレームレートです。
例えば60fps(フレームレートの単位は「fps」)とは、1秒間に60枚の静止画が使われているという意味です。
フレームレートが大きくなれば、1秒間に使う静止画の枚数が増えるので、映像で人の動きなどが滑らかになります。これもパラパラ漫画と同じで、10秒に3枚のイラストを使うのと10枚のイラストを使うのでは、10枚の方がイラストの動きがカクカクせず、滑らかに動きますよね。
ちなみにiPhone6sでは4Kで撮影した場合は30fps、フルHDで撮影した場合は60fpsになります。映画では24fpsが主流のようです。
ビットレート
ビットレートは1秒毎のデータ量(映像と音声)のこと(単位は「bps」)です。ビットレートが高いと画質と音質が高くなります。フレームレートが大きくなると、当然ビットレートも大きくなります。
また動画は映像だけでなく音声データも含まれています。ビットレートは画質のビットレートと音質のビットレートとそれぞれ設定が可能です。
動画データのビットレートを無理に上げても、元のデータを超えることはありません。またビットレートが高いということは、それだけデータ量が多いことを意味しますので、再生にも応じて不可がかかります。
- キロビット毎秒(kbps, kb/s、bpsの103倍)
- メガビット毎秒(Mbps, Mb/s、bpsの106倍)
- ギガビット毎秒(Gbps, Gb/s、bpsの109倍)
- テラビット毎秒(Tbps, Tb/s、bpsの1012倍)
キレイな映像、クリアな音質を求めるとデータ量も大きくなる
キレイな映像やクリアな音質を求めることは悪いことではありません。ですが、質が高まれば高まるほどデータは大きくなり重くなります。
例えば4Kで撮影した動画を編集しようと思っても4Kのデータ量に対して編集で使うPCのスペックが足りていなければ、編集ソフトの動作が重くなったり、急にソフトが落ちてしまったりします。
またデータが重ければ、データの移動にも負荷がかかります。
こういったことを理解して動画を作成する、あるいは外部に依頼することをオススメします。
各ソーシャルメディアの推奨動画
アップロードできない場合はファイル形式以外にも動画の長さや解像度なども、各ソーシャルメディアが対応しているかどうかを確認してみましょう。