中小企業のWEB担当者が、ただのホームページの管理人で済む時代は終わりました。ホームページも結果を求められるようになり、ソーシャルメディアの存在感も増した今、何が必要か自分なりの要件を挙げてみます。
まずWEB担当者(WEBマスター)とはなにかについて一般的な定義の確認です。
Webサイトの管理者。サイト規模の大小を問わず用いられる用語で、個人サイトではその人がウェブマスターとなり、大規模な企業サイトなどではWebサイトを統括する人間がウェブマスターとして業務にあたる。ウェブマスターの仕事は明確には決められていないが、一般的にはサイト構築や管理、大規模な場合にはそれらを遂行する人たちの管理などが含まれる。Webサイトに関して対外的な窓口としての役割も重要な仕事の一つである。ーウェブマスターとは:IT用語辞典
WEBマーケティングの知識
当たり前ですが、ホームページもブログも作っただけでは役立たずです。様々な施策を施して運用していくことで、初めて役に立ち始めます。
施策を考えるにはWEBマーケティングの知識は必須事項です。
WEBは道具の1つでしかないと言う認識
WEB担当者はWEB好きなのは当然です(嫌々でやっている仕事は悪影響しか及ぼしません)。しかしWEBに酔狂してWEBに囚われてしまっては根本的に間違ってしまいます。
WEBはしょせん道具の1つです(当然、魔法の杖でもありません)。素晴らしいホームページ、ソーシャルメディアアカウントがあったところで、会社の事業自体が成功していなければ意味がありません。
特に中小企業の場合、予算が限られていますのでもっとも効果的な手法を選択すべきです。WEBよりも適した道具があれば迷わずにそちらを選べるかどうか、WEB担当者としての力量が問われます。
WEBに関わる広くて少し深い知識
WEB担当者は、なにが最適なWEB施策なのかを選択しなければなりません。選択をするには比較対象がなければなりません。
SEOしか知らない。PPC広告しか知らない。ホームページの制作しか出来ない。WEBデザインしか出来ない。これではWEB担当者としては役に立ちません。
とはいえSEO業者である必要もありませんし、WEBデザイナーやコーダー、プログラマーのプロである必要はありません。施策を判断できる知識と少しの技術があれば十分です。(必要な場合は各分野のプロに依頼しましょう)
映画監督のようなものです。監督には演技力や衣装を作れるかどうか、特殊メイクが出来るかどうか、CGが作れるかどうかは重要ではありません(たぶん)。目的を達成するために、どうやるのか、なにが有効なのかを判断できる知識は必要です。
最適策を判断できる
中小企業の場合、潤沢な資金があるところは少なく、WEB担当者が1人というところも多いです。社長や決定権を持った人がWEBに詳しくないと、「facebookがいいらしい」「ホームページがないとダメらしい」など他所で聞いた噂だけで施策をやろうとしてしまいます。
自社の問題、課題は何か?それを解決するため(目的)に、その施策は自社にとって最適(現実的)なのか?の視点がないと未曾有にコストが掛かってしまいます。ある意味で「最後の砦」です。
時には「やりたい」という思いを実現させることが必要な場合もありますが。。。
コミュニティマネージャーである
ソーシャルメディアの力を無視できない時代になり、ホームページだけ管理運用していれば良い時代は終わりました。
Facebookページ、Twitter、Youtube、ブログ、Google+ページ、Instagram、Pinterest、mixi、LINEなど企業によって適したものは異なりますが、ソーシャルメディア担当者としてアカウント運用をできることも、今のWEB担当者には必須事項と言えます。
そしてソーシャルメディア担当者とはコミュニティマネージャーの知識、ノウハウが必要です。
WEBコンテンツが作れる
ホームページについても言えることですが、ソーシャルメディアではコンテンツが命です。
これは質も大事ですが、量も大事です。新鮮な情報をどれだけ発信し続けられるかが勝負所です。限られた予算内ではコンテンツ1つ1つを外注してはいられません。
なにより自社に関わるコンテンツを作るのに自社以上の適任者はいるのでしょうか?
文章、写真、動画などの特性を理解して、魅力的なコンテンツを作れることは重要性として非常に高いです。
自社内で施策を実施できるだけの技量と工夫
限られた予算内で戦わなければならない中小企業において、コストは可能な限り抑えたいものです。
例えば「商品ごとのWEBサイトを作ろう。」「広告のコンバージョンを高めるためにランディングページを作ろう」「動画コンテンツを作ろう」などなど、施策を実施するために必要となるツールを自社内で用意することができれば、それも競合他社と戦う武器になります。
WEB制作会社レベルでなくていいので、ホームページをゼロからソースコードを手打ちして作れるぐらいのスキルがあると良いと思います。
もちろんハイクオリティのツールを用意するには、プロに外注しなければならなくなりますが、「なぜそのツールが必要なのか?」という本質的なところを理解できればプロレベルが必要ない場合もあります(個人的には本当にプロレベルが必要な場合は50に1つぐらいの割合だと考えています)
料理人の人が使う包丁でなくても、100均で売っている包丁でだって料理はできるはずです。資金勝負している会社に工夫で挑む楽しさは病みつきになりますよ。
心理学の知識
これは商売をする上で外せない項目ですね。
購買心理学、行動心理学、認知心理学、色彩心理学などの知識はあった方が良いと思います。個人的には、大学で専攻した「社会学」も役に立っています。>
p>ほかにも必要なものは無限にあると思います。日々、学びですね。
最新の情報を追いかけ続ける
本当に瞬く間に変化していくWEBの世界。気を抜くとあっという間に浦島太郎です。日々、情報収集し続けるのは宿命と言えます。
Googleアラート、RSS、はてなブックマーク、Gunosy、Twitter、Facebookなどを活用して、新鮮な情報収集を心がけましょう。
もちろん他にも必要な要素はあると思います。私も全てが100%で備わっているわけではありません。日々、インプットし続け、終わりなく学び、身につけ続けるしかありません。
少しでも中小企業のWEB担当者の参考になれば嬉しいです。