編集スタッフのたけのこです。Pinterestは2021年4月に、「クリエイターコード」「コメント管理ツール」というガイドラインを導入することを発表しました。
ユーザーも投稿もどんどん増え続ける状況にあたって、利用上の配慮をプラットフォーム側が求め、ルール化したものです。これはどのようなガイドラインで、何に気をつければいいのでしょうか。簡単に解説していきます。
Pinterestに新しく追加されたガイドラインとは?
Pinterestが新たに作ったガイドラインは「クリエイターコード」という規約で、誤った情報や差別的・侮辱的表現を含むコンテンツの投稿を禁止するというもの。
「コメント管理ツール」は、ユーザーのコメントにネガティブなものがないか、チェックする補助ツールのようなものです。詳しく確認していきます。
Pinterestのクリエイターコードとは?
「クリエイターコード」とは、Pinterestにおける必須ガイドラインとなります。内容は以下の通りです。
- 優しさを忘れない
- 事実を確認する
- 表現の限度を認識する
- 多様性に配慮する
- 危害をもたらさないよう注意する
たとえば、医学的に根拠のない情報を宣伝する投稿や、露骨に性的な投稿、特定の人をからかったり否定するような投稿、高いところから落下するような投稿がクリエイターコードで禁止されるコンテンツとなります。
このコードは、まずアイディアピンを利用するクリエイターが、投稿前に同意を求められるようになります。近日中には、全てのユーザーがクリエイターコードへの同意が必要になると思われます。
Pinterestのコメント管理ツールとは?
「コメント管理ツール」とは、ポジティブで安全なプラットフォームづくりを目的とした複数機能の総称で、ユーザーのコメントに対して使われるツールです。各機能は以下のようなものです。
- ポジティブリマインダー:ユーザーがコメントを投稿する前に、ヘイトコメントでないか、攻撃的なコメントでないかを確認するための機能
- 管理ツール:クリエイターが、コメントの削除や攻撃的なキーワードのフィルタリングを行える機能
- スパム防止シグナル:機械学習を使って、不正なコメントを検出し・削除する機能
- ポジティブコメントハイライト:ポジティブなコメントを強調するために、コメントフィードから最大で3つのコメントを選び、フィード内でハイライト表示させる
Pinterestにガイドラインが作られた背景
このガイドラインが作られた背景には、これまでSNSのプラットフォームが「オンラインいじめや中傷、ハラスメントへの対策が十分でない」と批判されてきたことがあります。
また、このクリエイターコード構想は2020年半ばから始まったものとされています。2020年は、世界的なパンデミック、政治・社会的運動、暴動などがあった中で、健康や政治に関する誤った情報がSNSで広がってしまうこともありました。
それを踏まえ、Pinterestの共同設立者であるエバン・シャープ氏は、発表声明の中で、「2020年は世界的なパンデミックや世界各地での暴動などが発生した、これまでになく印象的な年でした。こうした出来事に加えて、健康や政治に関する誤った情報や、発言・行動を徹底的に糾弾する文化など、さまざまな暗い話題で埋め尽くされているオンラインメディアも少なくはありません」と指摘し、「テクノロジー企業が非人間的に見えるふるまいをしているとの言説が頻繁に目につく時代においても、Pinterestはこれまで通り、人を中心としたテクノロジー企業の構築に取り組んでいきます」と語りました。
今後も、Pinterestは安全でポジティブなプラットフォームであることに力を尽くしていくとしています。
Pinterestの新しいガイドラインでは、どの様な点に注意すればいい?
まず、クリエイターコードはクリエイターが従うべき規則ではありますが、クリエイターはどのような点に注意すればいいでしょうか。それぞれのガイドラインについて説明していきます。
- 優しさを忘れない:コンテンツが誰かを侮辱したり非難したりするものにならないよう、徹底する
- 事実を確認する:情報は必ず、正確で事実に基づくものにする
- 表現の限度を認識する:デリケートな問題に関する画像や映像を含むコンテンツについては、慎重に判断する
- 多様性に配慮する:特定の集団やコミュニティを意図的に排除する行為は容認されない
- 危害をもたらさないよう注意する:チャレンジなどを促すコンテンツは健康や安全に十分注意する
上記のコードの示す内容に十分に配慮すれば、投稿するものがガイドラインから外れてしまう恐れはずいぶん減ると思われます。
またコメント投稿者も、プラットフォーム側が「ポジティブリマインダー」などで、コメントが攻撃的でないかどうかを事前に検知してくれるので、それに従えば問題は減るでしょう。
クリエイターもコメント投稿者も相手を思いやり、多様性を容認していくような流れを作り出していくことがプラットフォーム側の狙いのようです。
まとめ
「ガイドライン」というと何だか固い言葉遣いですが、Pinterestの新しいガイドラインは「人への優しさ」に溢れたものになっています。
普通の使い方であればガイドライン違反になることは少ないのではないでしょうか。今後も好奇心と思いやりの心を持ちながら、Pineterstを楽しんでいきましょう!