編集部のたけのこです。Facebookは2020年9月21日(現地時間)、FacebookとInstagram上での画像の無断転載を発見できるツール「Rights Manager for Images」を導入したと発表しました。
この「Rights Manager for Images」の機能や使い方、注意について、簡単に解説していきます。
FacebookとInstagramの画像無断転載検出ツール「Rights Manager for Images」とは?
Facebookは2016年から、あらかじめ設定した条件に一致する動画を検出する著作権管理ツール「Rights Manager」を提供していました。
このツールを強化し、その範囲を画像やInstagram上のコンテンツに対しても強化したのが、今回の「Rights Manager for Images」になります。
このRights Manager for Imagesでは、ユーザーが自分の画像を「Rights Manager」に登録しておくと、マッチング技術を使い、FacebookとInstagramにある一致する画像を検出することができます。
画像検出後は結果通知が送られてくるので、所定のフォーマットでFacebookに著作権侵害レポートを送る対応ができます。
ユーザーは、登録する画像や動画ごとに二次使用の許可範囲を設定可能で、特定の国や地域のみに適用することもできます。
また、相手によってコンテンツの使用を無制限に許可する「ホワイトリスト」を作っておくこともできるので、柔軟にコンテンツを運用できます。
なお、自分のコンテンツ(画像や動画)が、FacebookやInstagramで公開されていなくても、参照ファイルとしてアップロードされていれば、この機能を使えます。
「Rights Manager for Images」の導入方法
自分の動画や画像などのコンテンツをRights Manager for Imagesに登録するには、Facebookページの管理者が申請を提出する必要があります。提出の際には、申請者のメールアドレスなどを追加で提出することとなります。
申請は「https://www.facebook.com/rights_manager/apply」から提出ができます。
申請が承認されるとFacebookから通知がメールで届き、利用規約に同意することでアクティブになります。Rights Managerには、Facebookビジネスの「クリエイタースタジオ」からアクセス可能です。
「Rights Manager for Images」を使うときの注意点
適用外になる場合がある
一定の条件で、著作物の使用が許可される場合があります。たとえば非営利の教育的利用である場合や、使用部分がごくわずかであり作品における重要な部分ではない場合などです。
さらに、EUではパロディーや風刺などに利用する場合は例外が認められるなど、使用される国によっても条件が変わることがあります。
モバイル端末からは利用できない
Rights Managerはクリエイタースタジオからのみアクセスできます。
クリエイタースタジオのモバイル版にRights Managerが実装されていないため、現時点でモバイルからは利用できません。
過去に遡れない
Rights Managerでは、過去にさかのぼってコンテンツを照合することはできません。
そのため、画像や動画などの参照ファイルがアップロードされる前に投稿された画像や動画は、検出対象にできませんされません。
自分が独占的な著作権を持つコンテンツのみ使用できる
著作権を持たないコンテンツの所有権は申請できません。
たとえば、画像がコラージュになっていて一部が他社に所有権があるものであったり、動画の一部に独占的な使用許可を持たない部分がある場合は申請できません。その部分を削除して申請する必要があります。
まとめ
クリエイターなど、自分の作品をインターネットにアップすることが多い人にとっては、無断転載は頭の痛い事項です。
ですが、この「Rights Manager for Images」を利用することで、少し対応が楽になるかもしれません。
利用は無料なので、無断転載されて嫌な思いをした、という人はぜひ活用してみてください。