バズとは何か?
「バズる」今では当たり前のように使われている言葉ですが、一体いつ頃から使われはじめたのでしょうか?
バズという言葉はもちろん日本語ではなく、英語の「Buzz」から来ている言葉です。
Buzzには「がやがやする」とか「噂をする」という意味があり、例えばクチコミで次々に情報が伝わる時にも使われます。
インターネット登場以降、特にFacebookやTwitterなどのSNS登場によって、クチコミが爆発的に広がることようになり、それを「バズ」と呼んだのです。
特に日本で「バズ」と言えば、インターネットを介した爆発的な情報拡散のことを指す言葉になりました。
その言葉のはじまり方からして、バズとSNSは切っても切れない縁なのです。
Facebook、Twitterより先行して大流行していた日本のSNS
ところで今から10年以上前に、日本で大流行したSNSを知っていますか?
現在30〜40代の人たちは、mixi(ミクシィ)を思い出す人が多いのではないでしょうか。
スマートフォンをきっかけにFacebookやTwitterなどのSNSをはじめた人も多いと思いますが、信じられないことに、そのような世界的に超有名シリコンバレー企業となったSNSよりも先に、日本のネット上で大流行していたSNSがmixiです。
SNSとは、ソーシャルネットワーキングシステムの略語ですが、当時そんな言葉はもちろん存在していませんでしたが、インターネットを介して中学や高校の同窓とネット上で繋がるだけで新鮮な時代で、mixiはその同窓繋がりをきっかけに次々とユーザーを獲得し、日本で大ブームとなったのです。
信じられないですか?
mixiはその勢いで、創業してたった2年後、2006年に株式上場したのです。しかも上場時の時価総額2000億円を超えるほどの大型の上場でした。
(念のために言っておきますと、パズドラなどゲームの大ヒットはこれよりずっと後の話です。)
そんなmixi全盛の時代に、日本に進出してきたのががFacebookです。今この記事を書いている筆者は2008年にはじめてFacebook登録をしました。
なぜ登録したかと言うとその年から日本語対応したからです。それはつまり日本でのプロモーションが始まった年でもあるのです。
すでに日本で大流行していたmixiでは、たくさんのコミュニティができオフ会なども盛んに行われており、Facebookの入り込む余地はないと思われていました。Facebookが決定的に不利だと思ったのは、mixiが匿名制であるのに対し、Facebookは完全実名制だったことです。
こんなもの絶対に流行らない!と強く思ったものです。
でも、2010年にはじめて実装された「いいね!」ボタン以降、形成が徐々に逆転していきます。
「いいね!」ボタンがなぜ凄いアイデアだったか?
それは自分が投稿したことに、「いいね!」を押してもらうことで、人々の潜在的にあった「承認欲求」を呼び覚ましたことです。
自分が投稿した時に、「いいね」がされるのかを気にしたことのない人はいないと思います。
自分が投稿したものに「いいね!」をたくさんもらいたい気持ち。
共感する投稿を目にしたら「いいね!」をつけたくなる気持ち。
それを可視化したのがFacebookだったのです。それはクチコミの役割を果たし、またインターネットが時間場所に関係なく、瞬時に人と繋がり合えるという特性と相まって、爆発的な拡散を生み出す仕掛けの一つとなったのです。
バズによって月間200万PVまで成長したwebメディア
私はBooks&Appsというwebメディアを2014年から運営しています。当初は、1日100PVも満たないどこにでもある弱小ブログに過ぎなかったのですが、運営5年目の現在月間200万PVを越える、ネット上では「そこそこ」読まれているwebメディアとなりました。
このBooks&Appsがそこまで成長したのはまさに「バズ」のおかげなのです。
Books&Appsは、もともと「ただのブログ」です。
私と安達(現在の代表取締役)は会社を起業することだけは決めて、まだどんなサービスをするかは決まってなかったのですが、とりあえずセルフプロモーション用にブログはやっておこうとはじめたのがBooks&Appsです。
内容はともかく、とりあえず毎日書くと決めそれを毎回、Facebookに投稿していたのです。
さて、ブログを書いてネット上に公開した時って、一番はじめに誰が読むでしょうか?
そう「自分」です。
そこで自分が良いと思ったものをFacebookに投稿します。
私たちの場合は、とにかく毎日ブログを自ら執筆し投稿することを決めていたので、投稿するコンテンツの良し悪しを選ぶ余地はなく、単に自分が良いと思うもの以外書かないようにするほかありませんでした。
ともかくそうしてFacebookに投稿したものを次に読むのは誰でしょうか?
「友人」です。
Facebookに限らずSNSの素晴らしいところは、自らの投稿やシェアしたコンテンツが瞬時に他人と共有できるところです。
その情報を受け取った友人が、良いと思ったら「いいね!」やシェアをすることで、それは相手への応援の気持ちを表すだけでなく、それはその「友人の友人」へと情報を伝えることにもなります。
友人がシェアすることで友人の友人まで自分の投稿は届くわけですが、友人の友人なんて赤の他人だよ、と言うのは間違いです。ただの他人ではありません。
それは自分が投稿した内容に「共感」してくれた人たちです。
友人でもないのに「共感」をしてくれる人々。
それは「ファン」とも言えます。
Facebookで、自らコンテンツを生み出し、投稿をし続けると、意図するしないに関わらず必ずそのような「ファン」の集合体、つまり「コミュニティ」が形成されます。
さらにそのコミュニティに属する人たちが強く話題にすることで、最終的には、ファンでもなんでもなく、人たち「他人」へとその話題が広がった時、
それが「バズ」です。
共感してくれているファンだけではなく、賛否両論、アンチまで巻き込みその情報が伝わって話題にしている状態まで行くとバズっていると言えます。
バズが起こっているかどうかを判断するのに「アンチ」は重要な指標です。
50年以上前の社会学者エヴェリット・ロジャースエヴェリット・ロジャースが提唱したイノベーション理論の中で、アイデアの伝達は、「イノベーター(創造者および新しいモノ好き)」→「アーリーアダプター(流行に敏感な層)」「アーリーマジョリティ(流行ど真ん中層)」「レイトマジョリティ(流行後追い層)」「ラガード(保守・アンチ層)」の順番で伝わるとされていて、まさに死後の「ラガード」に届いた状態が、バズっている状態です。
※カッコ内は、筆者がわかりやすく言い換えているだけです
逆に言うと、自分の意見が心地の良い意見ばかりに囲まれている時は、せいぜいファンのコミュニティ(アーリーアダプター)に広がってるレベルの拡散と考えて間違いないです。
Books&Appsでバズった記事
Books&Appsでは、当初は友人にしか読まれなかった記事が、その友人の友人を介してファンコミュニティを形成するに至り、そのコミュニティの中でさらに話題になったことで、圧倒的なアクセス及びその後のSNSフォロワーを獲得するに到ったのです。
でも、それは狙ってバズを起こしたと言うより、毎日毎日投稿する中で偶然生まれたものです。
Books&Appsが最初の2年間で投稿した記事は500記事以上ありますが、その中でバズったと言える記事は10記事もありません。
「バズった記事」としては、下記のような記事があります。
- 採用面接で聞かれた質問が秀逸だった | Books&Apps(55万PV)
- 「なんで働かないといけないんですか?」と聞いた学生への、とある経営者の回答。 | BooksApps(137万PV)
- 尊敬する上司に教えてもらった、「仕事を任されたら何をすべきか」8箇条 | Books&Apps(72万PV)
現在、Facebookページのいいね数1.1万以上、最も人気のあるライターの安達裕哉のFacebookフォロワー数は1.5万人を超えています。
SNSでバズるためのたった一つの答え
もうお分かり頂けたでしょうか?SNSを通してバズがおこる仕組み。
バズは決していきなり起こるわけではありません。
いかなる場合でも必ずあなたの友人、そしてその友人の友人を介してのコミュニティの形成、そして他人へと届けられるのです。
あなたがバズを起こしたいのならば、まずはあなた自身が友人に見せても良いと思うコンテンツを生み出し、そのようなコンテンツを常にSNSで投稿し続けること。
たったその一つだけなのです。
Books&Appsセミナー開催のお知らせ
今後1年以上をかけて自社のオウンドメディアの運用を検討、もしくは今後オウンドメディアの大幅な改善を検討中のwebマーケティング担当者および企業幹部、企業経営者さま対象に「Books&Apps企業様オウンドメディア支援事業の説明会」を実施いたします。
参加ご希望の方は、下記Peatixサイトより開催日をご確認ください。
https://peatix.com/group/59889