2016年3月に経済産業省が「ソーシャルメディア情報の利活用を通じたBtoC市場における消費者志向経営の推進に関する調査 報告書」を公開しました。
すでに読まれた方もいらっしゃると思いますが、ソーシャルメディアを活用している企業の実例も含めて考察がされており、これからのソーシャルメディア活用の課題や解決策なども提示されている、有益な報告書となっています。
個人的には経済産業省という行政がこれだけ細かなところまで踏み込んだ調査と報告をしたことに衝撃を受けています。
企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書を取りまとめました|経済産業省
ソーシャルメディアを活用している企業の現状がわかる
「1-2 ソーシャルメディアが企業の事業活動に与える影響」では「販売フェーズ」「商品開発フェーズ」「海外展開フェーズ」におけるソーシャルメディアの影響や役割の考察がされていて、ソーシャルメディアの取り組んでいる人にはとても参考になると思います。
「2-1 活用するソーシャルメディア」や「2-2 ソーシャルメディア活用の目的」では、今、ソーシャルメディアをうまく活用している企業の動向なども含めて、考察がされており、先行者から学べる有益な情報となっています。
ソーシャルメディアは、「売るための情報を一気に拡散する」という活用から、「共感を得て、顧客との一歩踏み込んだ関係を構築」「顧客の本音や真のニーズを知り、製品やサービスに生かす」ためのツールとして活用する動きへと変わりつつある。
引用元:
「3-2 効果を高めるための創意工夫」では、ソーシャルメディアを活用している企業がどのような創意工夫をしているのかを事例を交えて紹介されており、ソーシャルメディア担当者として、とても参考になります。
活用しているが狙った効果を得られてい企業が多い
「第4章:事例報告会のアンケート分析」では、平成28年3月3日に開催された「ソーシャルメディア活用先進事例報告会」に参加した人へのアンケート結果も公開されています。
アンケート結果によると、ソーシャルメディアを活用しているものの、狙った効果を得られている企業は少ないようです。
人材が足りていない
ソーシャルメディアの取り組みにおける課題として「人材や知見がない」が最も多い。
「第5章 ソーシャルメディア活用の課題と活用促進の方策検討」でも、解決策として「ノウハウの普及」「専門人材の育成の推進」が挙げられている。
「ノウハウの普及」「専門人材の育成の推進」とは、まさに自分が今もっともやりたいことと重なります。ここに貢献できるように「WEBマスターの手帳」の運営に力を入れ、動画講座の販売などにも力を入れ始めました。
自分も、もっともっと日本の中小零細企業のソーシャルメディアマーケティングの底上げに役立てるように行動していこうと思っています。
ソーシャルメディアの活用には大きなコストがかからないため、始めることは容易であるが、成果を出し継続していくには一定の知見が必要である。そこで、まずは本調査の一環で作成した事例集(ソーシャルメディア活用ベストプラクティス)等を活用しながら、先進的な事例から得られるノウハウを普及していくことが重要である。
その際、企業の様々なニーズに応じたソーシャルメディア利用を支援する人材の育成も、活用力を底上げするために求められるところである。特に地方にはそうした事業者や人材がいない場合もあるが、インターネットが普及したとはいえ、フェース・トゥー・フェースで相談できる環境も必要となる。
引用元:ソーシャルメディア情報の利活用を通じたBtoC市場における消費者志向経営の推進に関する調査 報告書
事例集は参考になるので読んでおこう
事例集も公開されているのですが、ソーシャルメディアを活用している全42社の取り組みが完結にまとめられています。
ソーシャルメディアを活用するためのノウハウを得るためにも、一読されておくと良いと思います。