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【TED】Twitterの未来とは?CEOのジャック・ドーシーが語った現状の課題と対処とは

【TED】Twitterの未来とは?CEOのジャック・ドーシーが語った現状の課題と対処とは

こんにちは。遠藤(@webmaster_note)です。

TEDのYouTubeチャンネルで、TwitterのCEO、ジャック・ドーシーのトークが公開されました。

今のTwitterが抱える問題とは何か、そして、これから何をしようとしているのか、なにを目指しているのかを語っています。

Twitterの今抱えている課題とは

ジャック・ドーシーは、「対話の健全性」が現状において一番の問題であるとしています。誹謗中傷や嫌がらせ、情報操作などは13年前には予想していなかったと話します。

そして、Twitterが、それらの問題に対処できるかどうかを懸念しているとのことです。

誹謗中傷や嫌がらせを受ける現状について、とてもひどい状況であるとし、現状のTwitterが、誹謗中傷や嫌がらせをしやすいシステムになっていると話しています。

これまでは、ユーザーからの誹謗中傷や嫌がらせの報告に頼っていたが、去年からディープラーニング(機械学習)を導入し、もっと積極的な対策を取ろうとしているそうです。

目指すところは「被害者の負担を完全になくす」ことだそうです。

ディープラーニングの成果として、約38%の誹謗中傷ツイートを自動で検出できるようになったとしています。しかし、それら自動検出されたツイートは、人による確認がされており、自動で凍結することはしていないそうです。

また、Twitterを使うときの感情(動機)についても話しています。これまでTwitterを開いたときに、怒りや集団的な嫌がらせなどを誘発していたとして、サービスの本質的なこと(人々の行動)への深い理解にも取り組んでいるとしています。

関心をフォローできるようにする

Twitterを使う動機の具体的な例として「アカウントのフォロー」を挙げています。Twitterを使う理由は、アカウントのフォローではなく、特定の関心を持って使っていると話しています。

そして、今は自分の関心のあることに関係のあるアカウントを探して、フォローをするという手間がかかっているが、ハッシュタグやトレンド、コミュニティなど、関心をフォローするようにする。そうすることで、視野が大きく広がると話しています。

フォロワー数や、いいね数は本当に必要なのか?

質問者からは「コンテンツが豊富にあるのは、フォロワーや注目の争奪戦をさせたからでは?」「コンテンツを作る人は、いいねやフォロワー、リツイートを増やしたいと試行錯誤をしていますよね?そして1つの方法として、挑発的なツイートなどする人たちがいる。これに、どう対処しますか?」と質問がありました。

これに対してジャック・ドーシーは、初期のフォロワー数の表示の仕方について、正しい判断ではなかったとしています。

Twitterを作り直すなら、フォロワー数を強調した表示はしない。さらに「いいね」をする機能すら作らないと話しています。

なぜなら、ネットーワークの健全性や、対話への参加などに「いいね数」などは後押しをしないとしています。

フォロワー数や、いいね数、リツート数の表示について「本当に、この数字を追わせたいのか?」「Twitterを開いたときに、『この数字を増やそう』と思わせたいのか?」と、しっかりと考えなけれなならないとしています。そして、今はそうではないと思っていると話しています。

悪意のある自動化されたアカウントについて

話は、選挙でのTwitterに移ります。質問者から「組織的な悪意のある自動化されたアカウント(いわゆるボット)選挙に使われていることについてのTwitterはどう対応するのか?」と質問がありました。

これに対してジャック・ドーシーは「対話の健全性を測る」ことに注力しているとしています。人が体温や顔色で健康状態を測るように、対話の健全性でも尺度を見出せるとしています。

そして、手始めとして4つの指標案を使っていると話しています。

  1. 関心の共有度(対話において、どれほどが同じ話題にまとまっているかを測る)
  2. 事実の共有度(対話において、同じ事実を共有している割合を測る)
  3. 受容性(対話において、受容的で、礼儀があるか、不快なものかを測る)
  4. 視点の多様性(対話において、様々な意見が見られるかを測る)

この中で、特に「受容性」の不快度の戻れるをシステム上に構築をしていて、不快であるという理由で、Twitterから立ち去る可能性を、かなりの精度で測定できているとしています。

今後は、対策を講じるとともに、指標が時間の経過とともに、どう変化するかを観察をして実剣を続けていくとしています。

Twitterでの「行動」を見ている

Twitterは、サービス規約のほとんどが、コンテンツではなく、行動を対象としているとし、Twitterを通じて、嫌がらせをしたり、暴力的な不愉快な画像を使ったりすることには、即座に対処すると話します。

ただし、誰かを責めるときに、特定の言葉を使っただけでは、Twitterから除外することはしていないと話します。

人海戦術では、対応しきれないとして、アルゴリズムの開発に注力をして、アルゴリズムが、誹謗中傷を自動検出をしてから、人がそれをチェックするように努めてきたと話します。

利用規約も簡潔にして、読んでわかるようにする

誹謗中傷を受けた人が利用規約のページを開いたときに、一番上に「知的財産権」について書かれていることを問題として、ルールも簡潔にして、普通に読んでわかるものに変えるとしています。

利用規約を違反しているかを、ユーザーが理解できるようにしたいと話しています。

Twitterが目指す最終目標は「学びがあり、価値のある経験ができる」こと

ジャック・ドーシーは、個人的な目標として「公共の場での対話の重要性」を信じていると話し、Twitterのユニークなところとして、完全にオープンで、完全に公で、完全に流動的であると話します。

さらに、今のTwitterは「何かを学んだと、必ずしも感じない」ということを問題としています。そのため、ユーザーが、もっと学びを得られるように、トピックや関心に早く辿り着けるようにしたいと話しています。

Twitterで、どれだけの時間を過ごすにしても、そこから得られるもの、学べるものを最大化したいとしています。最終的には「Twitterから何かを学び、価値のある経験をした」と思えることを目指していると話しています。

まとめ

今回のジャック・ドーシーが語った内容をまとめてみます。

  • 対話の健全性を重視している
  • 誹謗中傷など、被害にあった人の負担を減らす
  • アルゴリズムやディープラーニングの開発を進めている
  • 最終目標は「何かを学び、価値のある経験できる」

ジャック・ドーシーの話を聞いていると、表面的な対処ではなく、しっかりと深い理解をもって、根本的な対処をすることを大事にしているのがわかります。

その場しのぎの対処では、いたちごっこが続き、いつまでも、同じことを繰り返すでしょう。でも、時間がかかっても、しっかりと本質はなにかを考えて、対処をしていく。

ジャック・ドーシーは非難されることもありますが、私は、彼の発言ややろうとしていることが本当ならば、Twitterの未来は安心できるように思いました。