Pinterest(ピンタレスト)にハマっている遠藤(@webmaster_note)です。
先日、Pinterest Japanのオフィスに行く機会を頂き、Pinterest JapanのマーケティングマネージャーのOGUさん(@ogcrsk)に、いろいろとお話を伺ってきました。
伺った内容を1つの記事にまとめるのは難しいので、いくつかに分けてWEBマスターの手帳でもシェアしていきたいと思います。
今回は、企業がPinterestをどう活用したらいいのかについてです。Pinterestを活用するには、まず何をしたらいいのでしょうか。
PinterestはWebサイトへの流入増につながる
Pinterestを活用するメリットは、たくさんあるのですが、企業にとって、一番わかりやすく、理解しやすく、上司を説得しやすいのが「Webサイトへの流入を生む」というメリットです。
詳しくは、これから解説をしていきますが、まず企業がすべきことは、自社のWebサイトやオウンドメディアに「ピンボタン(保存ボタン)」↓を設置することです。
ピンした写真や画像にはリンクが貼れる
なぜ、WebサイトにPinボタン(保存ボタン)を設置するべきかというとPinterestにピンする(Web上にある写真や画像をピンした場合)と、そのピンにはWebサイトへのリンクが「ピンもと」として張られます。
つまり、あなたの会社のコーポレートサイトやオウンドメディアに掲載している写真や画像がピンされれば、それらのピンの全てが、あなたの会社のWebサイトへの流入元になるということです。
PinterestがWebサイトへの流入元になる、一連の流れを書き出すと↓のようになります。
- ユーザーがあなたのWebサイトを訪問する
- Webサイトに設置された「ピンボタン」を使って、写真や画像をピンする
- ピンされた写真や画像はPinterest内で「似ているピン」として表示される
- 表示されたピンのリンク(ピンもと)を辿ってWebサイトに訪問する
もう少しイメージしやすいように、ベッドを販売しているメーカーを想定してみましょう。
ベッドを販売しているメーカーB社のコーポレートサイトやオウンドメディアで、ベッド(商品)の写真がピンされたとしましょう。
ピンされた「ベッド」の写真は、Pinterestで「ベッド」の写真を集めているAさん(ベッドに興味関心がある)に「似ているピン」として表示されます。
Aさんが、それらのピンをみて、B社のベッドに興味を持ったとしましょう。そのときに、そのピンされた写真をクリックするだけで、B社のWebサイト(商品ページなど)を訪問することができます。
Pinterestのアカウントを持っている方は、試しに↓のピンを開いて、ピンをクリックしてみてください。簡単に無印良品の商品ページへ行くことができます。
Pinterestはストック型のソーシャルメディア
OGUさんも仰っていましたが、PinterestはSNSではなく、ソーシャルメディアです。
そして、コンテンツが蓄積される「ストック型」のソーシャルメディアです。
ソーシャルメディアのストック型とフロー型の2種類を理解しよう。
つまり、Pinterestに、あなたの会社の商品やWebコンテンツの写真や画像がピンされて保存されていればいるほど、見込み顧客との接点が増えるということです。
ピンしたアカウントの影響を受けない
Pinterestはストック型であるため、ピンをするタイミングの影響を受けません。朝にピンされようが、夕方にピンされようが関係ありません。
また、OGUさんによると、ピンしたアカウントのフォロワーが多いからなど、ピンをしたアカウントによって「似ているピン」に表示されるかどうかが決まるということではないそうです。単純に写真が似ているから(あるいは関連があるから)「似ているピン」に表示されるそうです。(写真の解析アルゴリズムは、すっごいらしいです)
大事なのはPinterest内に、あなたの会社や商品につながるピンがあるかないかということだけです。
本当にWebサイトへの流入につながるのか?
わかってます。Pinterestにピンされた写真や画像がWebサイトへの流入につながるなんて信じられないですよね。
いくつかのWebサイトで、similarwebを使って、流入元がどうなっているかを調べてみましたので、Pinterestが流入元になっている事例をご紹介しましょう!
無印良品
無印良品のWebサイトでは、ソーシャルメディア経由の流入元のうち、Pinterestからの流入が16%ほどあるようです。
どうせPinterestで企業アカウントを積極的に運営しているからだろ?なんて声が聞こえてきそうなので、無印良品のPinterestアカウントをみてみましょう。
フォロワー数は31です。ボードも「収納」の1つだけ。ピンの数も10のみです。Facebookページのフォロワーが31で、投稿数が10のみだと考えたら…
つまり、無印良品としては自分たちで自社の商品写真などをピンしていないけど、Pinterestユーザーの人たちがピンしていることで、Webサイトへの流入が生まれているということです。
ここが大事なので、もう1回いいますね。Pinterestユーザーの人たちが勝手にピンしてくれているだけで、Webサイトへの流入が生まれているのです。
ZOZOTOWN
続いてZOZOTOWNをみてみましょう。Pinterestからの流入は11%ほどあるようです。
私が、ここで注目したのはPinterestからの流入の方が、Instagramよりも多いということです。それもInstagramの倍ちかくの流入がPinterestからあるのには驚きました。
それではZOZOTOWNのPinterestアカウントをみてみましょう。といいたいところなのですが、現時点でZOZOTOWNはPinterestに公式アカウントを開設していません!
ちなみにZOZOTOWNのInstagramアカウントはフォロワー数39,000人、投稿数は508です。これ以上いうのは野暮ですね。
株式会社LIG
ここまでは写真コンテンツが生きる業種でしたので、最後にWebメディアでもみてみたいと思います。株式会社LIGをみてみると、Pinterest経由の流入が4%ほどあるようです。
4%を少ないと考えるか、多いと考えるかは、あなた次第です。私は、十分に取り組む理由になる数値だと思います。
ちなみに株式会社LIGのPinterestアカウントをみてみると、フォロワーは32。ボードは2つ。ピン数は34です。
ピンしてもらえる環境を作ろう
Pinterestを活用したいけど、運営するアカウントが増えるのは負担だという担当者の方も、ここまで読めば安心していただけると思います。
もちろんPinterestで企業アカウントを開設して、積極的にボードを作ったり、ピンを増やしていくことも大事なことです。できるのならやったほうがいいに決まっています。
でもPinterestの魅力は、積極的にアカウント運営をしなくても、ユーザーが勝手にピンをしてくれることで、十分に恩恵を受けられるところです。
そして、Webサイトに「Pinボタン(保存ボタン)」を設置して、Webサイトに掲載している写真や画像をピンしてもらいやすくしておくことで、Pinterestユーザーの人がピンしやすい環境を用意することができます。
Webサイトに掲載している写真や画像が「ピンしたい」と思ってもらえるものである必要がありますが、写真をコンテンツとして扱っている会社であれば、難しいことではないでしょう。
Pinterestを活用したいと考えている企業は、まず「Pinボタン(保存ボタン)」を導入することをオススメします!
Pinterestのピンボタン(保存ボタン)の設置方法
最後に「Pinボタン(保存ボタン)」の設置方法を紹介しておきます。
まずはPinterest Developersを開きましょう。
「ウィジェットビルダー」が表示されるので「保存ボタン」を選択します。
ボタンサイズなど設定して、画面右下に表示されるコードをWebサイトに貼り付ければ、導入完了です!
ボタンの種類で「画像にホバーした時」を選択すると、Webサイト上の画像にマウスポインターが乗ったときに「Pinボタン(保存ボタン)」が表示されるようになります。(WEBマスターの手帳では「画像にホバーした時」を採用しています)
この「保存ボタン」は、アメブロのように「ameblo.jp」の配下に、それぞれWebサイトやブログがある場合に、それらのブログごとにpinボタン(保存ボタン)を導入することができません。現状では、それぞれを別のWebサイトと認識できないそうです。そのため導入するには「ameblo.jp」で導入する必要があります。