編集部のたけのこです。今年も新しいiPadが発売されましたね。
どんどん性能が向上するiPadシリーズは、ブラウザ閲覧や動画再生だけではなく、デザイン制作や動画編集など、クリエイター業務にも使えるほど機能が優れています。
特に、iPad向けに作られたAdobeアプリを使えば敵なしです。今回は、iPadで便利に使えるAdobe製アプリを一挙ご紹介します!
Adobeの課金システム
そもそも、Adobeのサービスはどのような課金形態になってるんでしょうか?少し複雑に感じる方がいるかもしれません。
これから紹介するアプリは、入手そのものは無料で使用できるものも多数。ですが、無料版では制限がかかっている場合もあります。
もし、全てのアプリを制限なしに使用したい場合は、「Adobe Creative Cloud コンプリートプラン」というサブスクリプション(月額課金)サービスに加入するのがおすすめです。
月額5,680円〜と少しお高めですが、IllustratorやPhotoshop、InDesignなどのデスクトップ・モバイルアプリが全て使用できます。さらに、AdobeFontsで17,000もの数のフォントを使えるようになるなど、可能性は無限大。
複数ソフトやデバイスを駆使してバリバリ制作したい場合は十分元が取れるでしょう。
主に写真の編集を行いたい場合は月額980円〜の「フォトプラン」がおすすめです。PhotoshopおよびLightroomが含まれているサービスとなります。
それ以外にも、アプリは単体での課金が可能。また、機能制限を気にしなければ無料で使い続けてもなんら支障はありません。
自分の使う頻度や用途に合わせて選んでいきましょう。
①illustrator
つい最近リリースされた、iPad版 Illustrator。昨年のイベント「Adobe MAX 2019」で開発が発表されたアプリで、期待感が高まっていました。
これまでPC版でも使えていた機能が、タッチを前提としたiPad用のデザインで操作できるようになっています。Apple Pencilを使うと、かなり編集作業が便利になる形です。
iPad版の独自機能としては、次のようなものがあります。
- ドラッグアンドドロップで動的なカラーブレンドができるポイントグラデーション機能
- ひとつのオブジェクトからパターンを作成できるリピートラジアル・リピートグリッド
- ライブストリーム配信、他のクリエイターのライブストリームやチュートリアルの閲覧
ライブ配信機能は、先行してiPad版Frescoで提供していたものが拡大された形になります。
Illustratorが単純に作品を作るための「ソフト」ではなく、クリエイターがさらなるテクニックを習得し、さらにこのアプリを使って作品を生み出していくための「アトリエ」になりつつあるのが伺えます。
②Photoshop
2019年にリリースされたiPad版 Photoshop。
画像のレタッチや色調補正などの基本的な編集から、画像の合成やデザイン制作も可能です。AdobeのAI機能を使えば、人物を自動的に切り抜いて、そのままデザインに合成することも。
なんといっても、iPadでの操作に最適化されたUIの「タッチショートカット」が大きな特徴です。
パソコンではショートカットキーを使って効率的に操作をしますが、それに近いものと言えるでしょう。画面タッチを使ってショートカット的な操作をすることで、スピーディーに複製や移動などができます。
③Photoshop Fix
Photoshop Fixは無料で使える本格的なフォトレタッチアプリ。スマートフォンやiPadで使用できます。
「Photoshop」と比べると、できることは限られますが、色調補正やゆがみ補正、写真の中のいらない部分を消すなどの加工が簡単にできるのが特徴です。
④Photoshop Mix
Photoshop Mixも無料のフォトレタッチアプリ。色調補正のほか、合成や切り抜きに特化した加工ができるのが特徴です。
⑤Photoshop Lightroom iPad版
写真の画像処理や管理、本やスライドショーの制作も可能なLightroom。アルバムを作成し写真の整理が可能なほか、各種フィルターや設定を行なった上での写真の撮影、写真の補正、共有が可能です。
入手そのものは無料でできますが、すべてのデバイス間で同期する機能や、RAWファイルを編集する機能など、いくつかの機能を使用するにはCreative Cloudのサブスクリプションを購入する必要があります。
⑥Photoshop Sketch
Sketchは、鉛筆、ペン、マーカー、水彩ブラシのようなブラシでイラストを描けるアプリ。カスタムブラシを作れる、遠近グリッドで簡単に3D画像が描けるなどの特徴があります。
こちらもアプリそのものは無料で使用できますが、Creative Cloudのストレージに保存したい場合などはサブスクリプションに加入しなければなりません。
⑦illustrator Draw
illustrator Drawは、ベクターデータのイラストが簡単にかけるシンプルなペイントアプリ。
ブラシの種類は少ないですが、ダウンロードや利用はこちらも無料で可能です。写真のトレースも可能で、自動の塗りつぶし機能もあったりします。
⑧Fresco
Frescoは、iPad用に開発されたドロー&ペイントアプリ。上記「Photoshop Sketch」と「illustrator Draw」の両方を兼ね備えたアプリというとわかりやすいでしょう。
というのも、Illustratorで扱えるベクターデータ(パス・ベジェ曲線など)と、Photoshopで扱えるラスターデータ(ピクセルなど)の両方を扱える、かなり強力なアプリなのです。
水彩絵の具のにじみ感や、油絵の具の厚塗り感を表現できるのが魅力で、デジタルイラストとは思えない仕上がりの作品を作れます。
こちらも一部の制限を除けば、ほとんどの機能が無料で使えます。
⑨Capture
Adobe Captureは無料の制作サポートアプリ。たとえば、カメラで写したフォントが何かを瞬時に調べたり、撮った写真をベクター画像としてトレースしてくれたり、撮影した画面から色を自動抽出したりなど、画面キャプチャから制作に役立つ素材を作れる便利アプリです。
画像の色調補正なども可能です。
⑧Spark
Adobe Sparkはデザインやレイアウトが簡単にできるアプリです。無料でも使用できますが、使える機能が制限されています。
画像作成に使える「Post」、Webページ制作に使える「Page」、アニメなどビデオ制作に使える「Video」の3つのアプリに分かれており、それぞれ用途に合わせて選べます。
テンプレートを用いて、非デザイナーであっても見栄えの良いデザインを作れるのが特徴です。
⑩Scan
Scanは、OCR付きのスキャナーアプリも。写真を撮るとテキストを自動認識し、テキストデータとして扱うことができます。
紙の書類からデータを起こす時に便利で、デザイン業務以外にも普段の生活で便利に使用できそうです。
まとめ
気になるアプリは見つかりましたか?デザインのリモートワークに重いノートパソコンを持ち歩くことは、もう必要なくなるのかもしれませんね。
無料で使用できたり、単品で課金できるアプリも数多くありますので、気になる機能のアプリがあったらぜひ使ってみてください!