編集部のたけのこです。2020年10月、画像やアイディアの共有サービスである「Pinterest」が、販売事業者向けの新しい機能を複数リリースしました。
ECサイトにとっては売り上げ促進のために役立ちそうなこれらの機能、内容は一体どういうものなのでしょうか?それぞれを簡単に解説していきます!
Pinterest新ツールの内容
新しい機能変更は、大きく分けて3つ。
- ショップ機能の強化
- 分析機能の充実
- 広告への自動入札
それぞれについて解説していきます。
①ショップ機能の強化
ショップ機能はガラッと刷新。大きく分けて、3つの機能がアップデートされたり、新規追加されました。
カタログ機能のアップデート
一番の変更ポイントはこのカタログ機能でしょう。
まず、販売事業者アカウントの使える「カタログ機能」が、シンプルで直感的なインターフェースに変更されました。更新作業もスムーズにできそうです。
さらに、カタログとコレクションが統合されたことにより、コレクションをショッピング広告用のフォーマットとして利用できるようになりました。
これにより、複数の画像からなる広告ユニットを作れるようになっています。
先行テストでは、コレクションのフォーマットを利用して広告発信をした広告主は、ショップでの平均購入点数が6%〜18%の間で上昇したと発表されています。複数の画像を使うことでクロスセル効果が生まれたと考えられています。
また「コレクション用のヒーローイメージに動画を使用できるようになる」というのも、ビジュアルイメージが重要なプロダクトを扱うショップオーナーにとっては魅力的でしょう。
プロダクトを使用している様子の動画をヒーローイメージに使うことで、ユーザーへの訴求力がアップしそうです。
これらのカタログの変更により、トータルでは「より視覚的なアピールがしやすくなった」と言えるでしょう。
その他にもカタログ機能は、次のような使い心地の改善も細かくなされたようです。
- カタログフィードの取得がスムーズになった
- カタログのアップロードをすばやく行えるようになった
販売者のショッププロフィール画面刷新
こちらは現在、アメリカとイギリス国内でのみ実装されている機能です。ユーザーがブランド(ショップ)をより見つけやすくなりました。
まず、プロフ画面のアップデートにより、「ショップ」タブのカスタムができるようになりました。ショップタブをカスタムすると、カテゴリ別の注目商品をピックアップしたり、オススメの商品が動的に生成されるようになっています。
また、ユーザーが何かを購入する目的で検索をした時に、商品カテゴリに基づいた販売事業者がレコメンドされるようになりました。
新商品タグづけ機能
こちらも現在、アメリカ国内でのみ実装されている機能となります。アメリカ国内では、商品にタグづけするツールのベータ版が公開されています。
商品を使用しているイメージ画像にタグづけすると、ユーザーはタグづけされた商品をそのまま購入できます。
印象としては、Instagramのタグづけにちょっと似てるな、と感じています。ユーザーからすると、気になった商品をすぐに買えるので便利な機能です。
②分析機能の充実
広告・オーガニックいずれのアクティビティも確認でき、コンバージョンの分析を詳細に行える、アナリティクスダッシュボードが実装されました。
可視化されているので、施策ごとのアクティビティがわかりやすく理解できます。
③広告への自動入札
広告キャンペーンへの自動入札を設定できる機能がつきました。これは完全委任型、いわゆるおまかせタイプで、広告主の入札単価をPinterest側が自動的に調整できる仕様です。
先行テストの結果によると、コンバージョン最適化のための自動入札を採用した広告主のコンバージョンが28%増加した、というデータが発表されています。
ちなみに、クリック数最適化の場合は、同じ予算での29%増という結果が出ている模様です。
まとめ
今回の一連のアップデートのキーワードは「インスピレーション」。
ショッピング体験がよりインスピレーションに満ちた、豊かな体験になってほしい、という願いがこめられているようです。
Pinterestはビジュアルに特化していることもあり、視覚に訴えたマーケティングに有利。今回の新機能により、さらに販売事業者には便利に使えるようになりました。日本で未実装の機能も今後期待が高まりそうで目が離せません!