2017年の年末に東京商工会議所から、１通の封書が届きました。その中に入っていた「冊子」が、いろいろ素晴らしかったです。
東京商工会議所に入っている方は、どんな冊子だったかはご存知だと思いますが、中小企業むけのサイバーセキュリティについての冊子でした。
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冊子：中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意
届いた冊子は「中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意」という東京都が作成したもので、東京都内の中小企業を対象に20万部が無償で配られたそうです。
東京都では、平成28年4月に設立した「東京中小企業サイバーセキュリティ支援ネットワーク（Tcyss）」の協力の下、中小企業がサイバー攻撃について必ず行うべき対策や、事故が発生した場合の初期対応などをなるべく分かりやすく伝えるガイドブックを20万部作成し、都内中小企業の皆様へ無償で提供いたします。ぜひご活用ください。
出典元：「中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意」を発行｜東京都
企業におけるサイバーセキュリティについて初心者向けの内容となっており、B6サイズの全200ページとなっています。
この冊子が届いた時に「これはいい取り組みだ！」と感銘を受けました。この冊子の何が素晴らしかったかというと、２つあります。
冊子で配ったのが素晴らしい！
私も実感しているところではありますが、まだまだインターネット（ウェブ）での情報発信には届く母数に限界があります。
とくに40〜50代の中小企業の経営者となれば、よほどインターネットに明るくて、アンテナを高感度で貼っている人でない限り、インターネットが、情報を仕入れる場所にはなっていません。
インターネットから情報を得ていない人に対して、啓蒙をしたい、情報を届けたいと考えたときに、インターネットは、まだまだ新聞や雑誌、TVなどには、敵いません。
「サイバーセキュリティ」というテーマならなおさらインターネットで情報発信をしていても、中小企業に対して広く伝えるのは、かなり厳しいと思います。
2017年も情報漏洩やウィルス感染など、サイバーセキュリティのニュースがたびたびありました。それにも関わらず、多くの中小企業のサイバーセキュリティに対する理解は進んでいないと、いえるでしょう。
このような状況において、古い手段といわれるかもしれない「冊子の配布」というやり方を選んだ東京都には、賞賛を送りたいです。
電子データをWebサイトに置くだけで「あとは好きにみてね」という姿勢ではなく、積極的にアウトバウンドしていくのは、今回のような、インターネットや電子化に疎い人たちをターゲットにした場合には、有効だと思います。
フルカラーのイラスト付きで書かれているのが素晴らしい！
また冊子の内容もよかったです。フルカラーで作られており、イラストを交えながら難しすぎず「初心者向け」というコンセプトが、しっかりと守られていました。
サイバーセキュリティについての知識を得られるだけでなく、何をしたらいいのかが事例と共に書かれています。
文字だけで説明されていたり、中級以上の話が書かれていると、それだけで冊子を閉じてしまうと思いますが、今回の冊子ならクリアできる気がします。多少、デザイン的に読みづらさ（もっとシンプルな方がいい）を感じましたが、そこは許容範囲でしょう。
中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意が欲しい人は
中小企業支援機関に加入していないので、もらえない！という方はご安心ください。まだ手に入れることができますよ。
コールセンターで送付を依頼する
中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意が欲しいという方（都内の方限定）は「コールセンター」に問い合わせをすると送付をしてくれるそうです。
電話：0570-015372（午前9時00分から午後5時00分まで。土曜日・日曜日、国民の祝日、年末年始を除く。）
期間：2017年11月15日～平成30年3月14日
送付先は都内限定、送料は無料。
WebサイトからPDFをダウンロードする
東京都のWebサイト：サイバーセキュリティガイドブック｜中小企業支援｜東京都産業労働局から無料でPDFをダウンロードすることができます。
東京都内の事業者でなくても、PDFはダウンロードできるので、ぜひダウンロードして読んでみてください！
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